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元宵擺暝フェスティバル
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1月 元宵擺暝フェスティバル
馬祖の旧正月において、最も重要視されるのは春節(旧暦1月1日)ではなく、元宵節(旧暦1月15日)に行われる「擺暝」と「迎神」という神様をもてなす儀式です。これは一年で最も盛大な民俗イベントであり、台湾各地に暮らす馬祖出身者もこの時ばかりは故郷に戻り、「擺暝」や「迎神」活動に参加し、祭りを盛り上げます。人口の流出が激しい集落も、この時はまたとない賑やかさに包まれます。

「擺暝」は現代風に訳すと「排夜」と言われ、夜にお供え物を並べて、神様をもてなす儀式です。古くは中国福州一帯の農村で行われていました。元宵節のランタン祭りの際には、「角頭神」と呼ばれる者が各廟の管轄地を練り歩き、その土地の平安を祈ります。祭りは1月11日から始まり、全県各郷各村で村人が次々と広場や廟前に牌楼(門)を作ります。神様を迎える巡礼はとても盛大に行われ、各廟にある「行事暦」従って巡礼や祭祀の時間が決められています。観光客でも撮影をしたり、一緒に参加したりできます。まずは時間を調べて、各廟の特色を比べてみましょう。馬祖元宵節で最も面白い催しです。

さらに、もう一つ、別の民俗風習があります。馬祖住民の祖先の多くは中国福建の長楽、連江一帯からやってきました。漁のシーズンは島も漁民の住処となります。しかし、冬場は海が荒れるので、旧正月の時期に帰れなくなる漁民も出てきます。この時、彼らは1月15日頃にランタンを吊して信号を送り、故郷の家族や友人に無事を知らせました。このため、馬祖には「上彩暝掛風灯」という風習があり、1月15日から28日まで紙製のランタンに紅色の切り絵を貼ります。非常に美しく、伝統的な色彩が濃厚です。

擺暝迎神(神様をもてなす儀式)

年に一度の「擺暝」では各島の廟で次々と「擺暝」儀式や巡礼が行なわれます。これは邪気を払い、疫病を駆逐し、村の人々を守るためであり、互いの村を行ったり来たりします。これは神様の広報活動でもあり、各村の交流を図るのが目的とされています。「擺暝」のほとんどは廟や村の広場で行われ、豪勢なお供え物が並びます。夕方から深夜にかけて銅鑼の音が天まで響き渡り、ランタンの灯りも煌々と輝きます。村人たちは線香に火を付けて、家庭円満、大漁、家畜の繁殖、商売繁盛を祈ります。

馬祖で行われる「擺暝酬神」ですが、その日程は最も早くて1月7日、遅くて2月5日です。各廟にはそれぞれ祭祀組織である「社」があり、元宵節前に毎年「社頭」を選出し、各家庭を訪問してご祝儀を受け取ります。ちなみに、ご祝儀は金額によって「大喜」、「中喜」、「小喜」に分けられます。このほか、社頭は神様の巡礼に参加するスタッフの仕事を振り分けます。

迎神繞境(神様を迎える巡礼)

擺暝期間、神体が村を巡礼しますが、馬祖の人々はこれを「迎神(神様を迎える)」と言います。夜になり、神様が巡礼に出発する際、巡礼の一行は最大の盛り上がりを迎えます。銅鑼の音が響きわたり、爆竹の音が盛大に鳴り響く中、村人たちは沿道に出て神様を拝みます。こうして各村の「酬神活動」は幕を開きます。

神を迎える前日、手に酒壺と青竹枝をもった「保長公」と呼ばれる者が、千鳥足で数名の男性を引き連れて村を練り歩きます。彼らは「銜頭旗」と呼ばれる旗を担ぎ、道を開くため銅鑼を叩き、道沿いに「清潔街衢(町並みをきれいにしよう)」という紅い紙を貼り付けます。これは道路をきれいにするためであり、また、さまよっている霊や祭りに関係ない人たちに道路から離れるように知らせるためです。こうして翌日の神様の巡礼に備えます。

神様が出発するとき、巡礼隊の並び方には一定の規則があります。先頭は祭祀を行う主廟あるいは主神の名前が書かれた「長棍燈(長い棒付きランタン)」が高く掲げられ、次に保長公が巡礼隊に替わって道を開きます。保長公は千鳥足で歩き、一方で酒を飲みながら、もう一方で青枝をもって道を掃きます。その次に、最も威厳のある「七爺」、「八爺」という神様が道を開くのを手伝います。彼らは民情を探り、罪悪の聞き込みを捜査しながら、邪気や悪魔を払う責任を担っています。さらに、七爺や八爺の身体には「光餅」という中華菓子を束ねたものが掛けられています。沿道の人々はこれをつまんで食べますが、子供がこれを食べると頭がよくなり、よだれを垂らすことがなくなるという言い伝えがあるため、決まって巡礼の途中で食べ尽くされてしまいます。

その後ろからは数人の「孩囝」と言われる神様が続きます。これは一人の人間が神様の人形を被ったもので、子供という役柄であるため、時々飛び跳ねながら歩きます。「孩囝」の後ろには「馬奴」が続きます。「馬奴」は「太子爺」の椅子の前を歩き、「太子爺」はすぐ後ろにくっついてきます。非常に安定した歩きで、貫禄も十分です。その後には、ランタンの隊列が続きます。ランタン隊の後ろが神輿で、周囲は護衛の兵士に囲まれています。神輿の後ろには「鼓板隊(小さな銅鑼を叩く人たち)」と信者が続きます。隊列は非常に荘厳な雰囲気で、銅鑼の音が響く中、一行が通過する場所ではどの家もお線香を掲げて迎えます。

馬祖列島の元宵擺暝フェスティバルで非常に特色があるのは北竿のものです。ここでは神様の巡礼で廟にいる「乩脚」と呼ばれる人たちが神輿を担ぎます。彼らが行う「扛乩」と呼ばれる躍動的な神輿担ぎは、人と神が共振する印象的な場面です。北竿の神輿巡礼の最大の見どころでもあります。

食福祈福(祭祀後の食事会)

こうした「擺暝」、「迎神」の祭典の後に行われるのは、「食社」あるいは「食福」と呼ばれるイベントです。かつては社頭(各廟の祭祀組織の頭)が祭祀で用いられたすべての豚とお供え物をその場で調理して食べていました。廟の広場に「社」の人たちが招かれ、笑い声で溢れ、非常に賑やなか光景でした。現在の「食福」はレストランで行われています。経費は「社」の人々からのご祝儀でまかなわれます。宴席が終わると、各家の人々はそれぞれ福袋を持って帰ります。この中には、お供えの肉やオレンジ、タマゴ、中華まんなどが入っています。これには「大吉大利、包佑平安(物事が順調に行われ、平安でありますように))という意味が込められています。一年間の家族全員の平安と幸福を祈っています。こうして年に一度の盛大な元宵擺暝迎神イベントは無事に終了します。

最終更新: 2017/09/10 09:51
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